
ロゴセラピー (16)
ある音楽家からのメッセージ ~バビロン川の辺から-アウシュビッツ解放70年~
70年前の今日、アウシュビッツ強制収容所は解放されました。
ヴィクトール・フランクルも収容されたこの収容所。
ポーランドでは、70年解放記念式典が行われ、時の流れとともに数少なくなった生存者の方も参加されるようです。
強制収容所と向き合う時、私達は、常に 「人間とは」 という問いを投げかけられます。
なぜなら、かつてのあの場所ほど、人間の本質が丸裸になった場所はないからです。
家族、地位や職、そして名前さえ奪われた時、そこに残ったのは、その人自身そのものでした。
理解しがたい程の利己的な行動や残虐さ、或いは、過酷な状況下でも失われることのない愛、思いやりと崇高さ。
この相反する両面、どちらも、人間は、持つことができるのです。
なぜ、その違いが生まれるのか? なぜ、そんな事ができるのか?
今日まで、心理学では、教育や、社会的・環境要因などの様々な観点から、研究が行われてきました。
ある程度、心理プロセスや影響要因は、解明されてきたのかもしれません。
しかし、状況が同じであれば、100%、我々は同じ行動を取る訳ではありません。
どんな環境や状況であっても、最終的に何を選び、どう行動するのか。
それはやはり、私達の選択に委ねられています。自由意志に基づく決定です。
強制収容所においても、「わたし」を見失わず、「わたし」としての尊厳を保つ人々がいた。
その事実は、人間の内面は外的な運命よりもはるかに強いのだと、私達に語りかけてくれます。
今日は、そんな人々の中から、アウシュビッツで亡くなった一人の音楽家をご紹介します。
プラハ近郊のテレージエンシュタット(テレジン)収容所では、多くの芸術家が収容されていました。
ナチスが、「ユダヤ人を保護する施設」というプロパガンダの目的で使用していた為です。
そこで音楽活動をしていたヴィクトール・ウルマン。過酷な環境下で、自由を奪われ、大切な音楽を、
プロパガンダの一環として扱われる苦悩は、どれほどのものだったことでしょう。
彼は、アウシュビッツ移送前に、手記で、私達にこんなメッセージを残してくれていました。
"意味ある手本は、次世代の人々に、彼らの内面的姿勢や生きざまを刻み込む。
(中略)
テレージエンシュタットは私にとって形式を学ぶ修練の場所でありつづけた。
以前、快適さという文明の魔法によって、物質的生活の攻撃的な力や精神的な重荷を感じなかった時は、
きれいな形式を創造するのはたやすいことだった。しかし、この場所は日々の生活において、
形式を通じて素材を克服しなければならず、また、音楽とは程遠い、正反対の環境であった。
(中略)
楽譜の為のひどい紙不足のことも次世代の人々にとっては興味のないことのはずである。
私が強調したいのは、私がテレージエンシュタットでも私の音楽的な仕事を振興したことであり、
私が少しもテレージエンシュタットに仕事を妨げられなかったことである。
私達は、バビロン川の辺に嘆きながらただ佇んでいたわけではない。
芸術への意志は、生きようという意志と関係している。"
"ゲーテとゲットー"より抜粋
次世代を生きる私達。
この大切なメッセージをしっかりと受け止め、このバトンを次世代へ、受け渡していかなければなりません。
私達自身もまた、新たな手本となる責任を担っている存在なのですから。
彼らの自由意志と尊厳に敬意を込めて。
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Ich drücke dir die Daumen
"Ich drücke dir die Daumen."
こちらは、「頑張って」、「応援しているよ」という時に使う、ドイツ語の表現ですね。
文字通り、両親指を握り締めながら、相手の幸運を祈って使います。
カウンセラーは、通常、相手に自分のペースを保ってもらえるよう、「頑張って」という言葉を掛けることはありませんが、
それでも、こころから応援したい!とエールを贈りたくなる気持ちが、熱く込み上げてくる瞬間があります。
どんな瞬間かというと、
"その人にしか実現できない、とても大切な人生の意味を、その人が見つけた瞬間"
悩みを抱えていても、悲しい出来事や辛い経験に出会ったとしても、「それでも・・・」と前を向くことが出来る。
その人間の強さを信じ、寄り添いながら、その人だけの人生の意味を探すお手伝いをしている私達、ロゴセラピスト。
その意味探しとは、一般に言われている価値観や、誰かの言葉を単に受け継ぐのではなく、
その人自らが、自分の人生において、自分にとっての意味を見つけ出すというもの。
時に、それは、フランクルのいう、体験価値、創造価値、態度価値という形で、実現されます。
苦悩と真正面から向き合うという決断が、どうしても必要となってくる、とても勇気のいる作業です。
「向き合う」という瞬間が、いつなのか - 今、なのか、それとも、5年後、或いは10年後なのか。
それは、人によって様々。 今日までの人との出会いや体験、自身の想いを経て、
「今が向き合う瞬間だ」と、自分自身が判断を行うのです。
その覚悟を感じた瞬間。
その勇気と決断に対して、私は、両親指をしっかりと握り締めて、敬意と共に、
こころからのエールを、実は、こっそりと贈っているんです。
今日も、私の親指は、こころからの想いを込めて、しっかりと握り締められています。
意味が癒してくれる、これからの素敵な人生を願って。
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Das Gewesene kommt. -未来で出会う今日のために-
今年も、早いもので、4月が始まりました。
新しい環境が始まったりと、今の自分と向き合うきっかけに出会うことも多くなるこの季節。
今の現状にあまり納得がいっていないなあ、なんだか上手くいかないなあと
時には、思わずため息がでてしまうという方もいらっしゃるでしょう。
今やっていることに意味が見出せない。
そんな時、みなさんはどうしていますか?
今日は、目標ややりがいが明確に感じられないと、あたかも幸せからかけ離れているように
考えてしまいがちな私達に、フランクルも大好きだった、この詩をお贈りします。
私は眠り夢見る、
生きることがよろこびだったらと。
私は目覚め気づく、
生きることは義務だと。
私は働く・・・ すると、ごらん、
義務はよろこびだった。
(タゴール: ノーベル賞を受賞したインドの詩人)
フランクルはこの詩を、こう解説します。
生きるということは、私達にとって、ある意味「義務」であり、たったひとつの重大な「責務」。
よろこび、即ち幸せは、決して得ようとして得るものではないし、目標であってもならない。
それは、結果として、おのずと湧きでるものなのだと。
また、ハイデッガーとも交友のあったフランクル。
ウィーンのフランクルの自宅で、「過去」や「現在」の概念について談笑していた際、
お互いの考えに賛同したハイデッガーが書き残した素敵な言葉も紹介してくれています。
Das Vergangene geht. (通り過ぎただけの過去は、もう過ぎてしまった)
Das Gewesene kommt. (けれど、生き抜かれた過去はやってくる)
未来で出会う、大切な過去の為に。 今日、この瞬間から、今を大切に生きてみませんか?
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2匹のオオカミ 勝つのはどっち?
少し時間が経ってしまいましたが、今日は前回のセレンディピティにも関連する「気づき」のお話をご紹介します。
これは、ネイティブ・アメリカンの老人が、注意力の大切さとそのパワーを伝えるために、孫に語ったお話。
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おじいさんは孫に言いました。
「わしの心の中で、2匹のオオカミが喧嘩をしておる。
1匹は、気性が荒く、怒りっぽい。
しかも、執念深く、やきもち焼きで、嘘つき者のくせ、内心はどこか臆病ものだ。
もう1匹は、とても愛情に満ち、寛大で、思いやりと穏やかな心を持つ正直ものじゃ。」
孫はおもしろくなって、聞いてみます。
「それで、一体どっちのオオカミが勝つの?」
するとおじいさんはこう答えました。
「わしが、餌をやるほうじゃよ。」
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私達は、常日頃、ありとあらゆる情報の中から、自らが意識したものを、選択して受け取っています。
どんな情報を受け取るのか、そして、何に注意を向けるのか。
或いは、ある事柄で、こころの中に葛藤が生じた時。
どの真実や感情と向き合うのか。
この物語は、それを無意識ではなく、意識的に行うことの大切さを私達に教えてくれます。
自分にとって何が大切かに気づき、この一瞬一瞬に、自分は敢えて何を選択するのかを。
と同時に、私達が、いかなる場合も、人生の選択において自由であるということも。
意識のベクトルの指す方向を決定するのは、自分自身。
みなさんのこころの中には、オオカミは何匹いますか?
それぞれの性格はどうでしょう?
そして、勝つのはどのオオカミ?
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セレンディピティ ~人生からの贈り物~
新しい一年が始まりました!今年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、今年はどんな一年が待っているのでしょうか。
日本だとおみくじや占い、ドイツでも鉛占い(Bleigießen)などで、
新しい年の運勢を占った方もいらっしゃるかもしれませんね。
今日は、あまり聞きなれない言葉ですが、「セレンディピティ」という言葉をご紹介します。
意味は、 「求めずして価値あるものよきものを見出す才能」。
ふとした偶然によって、有益な発見やひらめきを得て、幸せを掴み取るということです。
この意味を良く紐解いてみると、つまり、小さな幸せの偶然を受け取るには、
- 自分にとって何が大切なのかを知っていること
- 与えられたものの価値を理解できること
- 偶然を活かす能力を持っていること
が大事なようです。なかなか興味深いですね。
実は、日々誰もに届けられている、思いがけない幸せの偶然。それは、人生からの贈り物。
ちゃんと受け取ってあげられていますか?
たいしたことではないなあと、ついつい、見過ごしてしまってはいませんか?
周りから「運がいい」と思われている人々は、実は、この幸せの偶然に気づき、活用できる能力を、
いろいろな経験を積み重ねたり、自己を見つめることで、日頃から育んでいるのかもしれませんね。
今年は、どんな贈り物が届くのか楽しみです。
みなさんも、人生からの贈り物をいっぱい受け取って、素敵な一年にしてくださいね。
ちなみに、セレンディピティは、意識の扉を大変控えめにノックしているようなので、お聞き逃しのないように!
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Sinn Counseling では、このセルフセラピーでの気づきをもっと深めたい皆様へ、ご好評を頂きました
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セルフセラピーの気づき以外でも、今年の悩みは今年中にスッキリしたいという方、
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自分でできる気分の衣装替え- Advanced編
前回、Basic編でご紹介した、2つの三角形を使ったイメージトレーニング。
練習の成果はいかがでしょうか?
2つの三角形の形や色を安定させて、鮮明にイメージし続けることはできるようになりましたか?
意識を自由自在に操って、2つの三角形を行ったり来たり、フォーカスをどちらへも当てることはできるでしょうか。
この練習を通じて、みなさんには、意識を方向づけているのは自分自身なんだと、実感していただけたと思います。
Basic編では、シンプルに2つの色の違う三角を使っての練習でした。
本日のAdvanced編では、2つの異なるシチュエ-ションをイメ-ジしてみましょう。
1つは、心地よく快適なシーン、もう1つは、居心地の悪いシーンです。
- まず始めに、居心地の悪いシーンからです。
あなたは、その状況の中心にいます。
自己の視点から、気持ちや感情を受け取ってください。 - それでは、除々に、心地よく快適なシーンへ意識を移動させてみましょう。
あなたは、その状況の中心にいます。
また、あなたの気持ちや感情を感じてください。 - 最後に、意識をそれぞれのシーンを行ったり来たりさせてみましょう。
このトレーニングには、2つのシーンを、過去 / 未来、今の自分/なりたい自分、ネガティブ思考/ポジティブ思考などに
置き換えてみたり、いろんな応用での活用が可能です。
私たちの気分は、状況や環境によって影響を受けてしまいがちなことも多いですよね。
ただ、ひとつこころに留めておいてもらえたら嬉しいのは、
いつどんな状況でも、意識は自由に、向けたい方向へ自分で向けることが可能ということ。
ちょっと、気分が沈んでいるな、乗らないなという時は、積極的に、気分の衣装替えを楽しみましょう!
同じ風景(状況)でも、新しい衣装を身につけると世界が少し違って見えてくるから不思議です。
Die wahre Entdeckungsreise besteht nicht darin,
daß man neue Länder sucht, sondern daß man neue Augen hat.
- Marcel Proust-
本当の発見の旅とは、新しい国々を探すことではなく、新しい視点を得ることにある
- マルセル・プルースト -
もっと自分をより良く知りたい、新しい視点に興味を持ったという皆様、Sinn Counseling まで、
お気軽にコンタクトくださいね。お待ちしています。
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自分でできる気分の衣装替え- Basic編
さて、今日は、いよいよお手軽な意識の方向転換のBasic編。
実際の意識のベクトルの操り方をご紹介します。
まずは、前回ご紹介したWarm up編で、まず、五感スイッチのオン!
アクティブモードに、切り替えましょう。
(ウォームアップってどうやるんだっけ?という方は、こちらを見てくださいね。)
意識の方向転換のやり方もとってもシンプル。使うのは△を2つだけ。
- まずは、ゆっくり深呼吸。呼吸を整えて、リラックスしましょう。
- 黄色い三角形を1つ、イメージしてください。
三角形の背景には、真っ白な壁が拡がっています。 - 次に、黄色の三角形の横に、赤い三角形を1つ、イメージしてください。
- 2つの三角形をイメージし続けてください。
- それでは、意識をそれぞれの三角形に集中してみましょう。
まずは、意識を赤い三角形に集中させてください。
次に、除々に意識を、黄色い三角形に移行させてみましょう。 - この時に、意識は自分の意志によって、意図的に変化できる事を感じましょう。
いかがでしたか?上手く、意識のフォーカスを、交互に三角形に当てることができましたか?
最初は、思い描いたイメ-ジの形や色を安定させて、イメージし続けることが、若干難しく
感じられるかもしれませんが、気にしなくても大丈夫です。
何度か繰り返す内に、だんだんと、イメージをくっきり、鮮明に思い描くことができるようになりますので、
あせらず、のんびりと練習を行ってくださいね。
意識が捉える対象を、自分が決定して選択しているのだという感覚を感じ取っていただけたら嬉しいです。
次回、お手軽な意識の方向転換のAdvanced編で、これをどう具体的に日常のシーンで活かすことが
できるのかをご紹介します。お楽しみに!
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自分でできる気分の衣装替え- Warm up編
すっかり、久々の更新になってしまいましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
真夏のような暑さから、まるで梅雨入りしたかのようなお天気。
ドイツには、梅雨はなかったはずなのに、おかしいですねぇ。
さて、そんな肌寒い毎日、きっと皆さんは、夏仕様の半そでのお洋服から、
また、長袖のお洋服を取り出して着ていらっしゃるのではないでしょうか。
気温が下がれば、温度に適応して、それにあったお洋服を選ぶ。
重ね着をしたり、やっぱり、上着を脱いだり、元気な色を着て、気分を盛り上げたり etc.
普段私たちが、何気なく自然と行っている事ですね。
それと同じように、気分も自由に衣装替えができたら、素敵だと思いませんか?
これ、実は以外と簡単にできる、或いは習得できるのです。
今日は、気分の舵取りにお役立ち、お手軽な意識の方向転換のWarm up編をご紹介します。
ウォームアップのやり方はとってもシンプル。
- まずは、ゆっくり深呼吸。呼吸を整えて、リラックスしましょう。
- 目を閉じて、大きなリンゴを思い浮かべてみてください。 色は? 形は? 大きさは?
- リンゴの触り心地、感触、重さはどうですか?
- 匂いはどうでしょう。どんな香りがしていますか?
- 思い切って、一口かじってみましょう。 食感は、硬い or やわらかい?
- どんな味が口いっぱいに広がっていますか?
- 最後に、今味わったリンゴ感覚を、体全体で、もう一度楽しみましょう。
さあ、これで、ウォームアップはOKです。
五感のスイッチをアクティプモードに、切り替えることはできたでしょうか?
コツは、できるだけ、具体的にイメージして、体感することです。
次回、お手軽な意識の方向転換のBasic編で、実際の意識のベクトルの操り方をご紹介します。
それまでに、今回ご紹介したウォームアップ編で、自分の中の五感スイッチのオン/オフの操作を
ぜひ、マスターしてくださいね!
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幸せの影ぼうし
今日はまず、1つイメージを、みなさんにして頂きたいと思います。
「幸せのカタチ」 を思い浮かべてみてください。
- それは、どんなフォルム、そして、どんな色をしていますか?
- また、肌触り、握り心地はどうでしょう?
- どんな香りであなたを包んでくれますか?
- 幸せは、音や音楽を奏でていますか?
イメージできたら、それをゆっくりと、こころに移動させて、「幸せのカタチ」を感じてみてください。
身体じゅうに拡がる、その心地よさを味わってみてくださいね。
さて、みなさんは、どんな「幸せのカタチ」を、想い浮かべてくださったでしょうか。
キラキラしたり、ほんわか暖かいものや、こころを涼しげに落ち着かせてくれるものなど、
きっと、「幸せのカタチ」は、人それぞれですね。
では、ここで1つ質問です。
みなさんの「幸せのカタチ」に、影ぼうしは、ちゃんとくっついていましたか?
私達が、幸せを想い描く時、そして追い求める時、全く陰りの無い状態をイメージすることが多いのではないでしょうか。
しかし、カタチあるもの、光を浴びれば、必ず影もできる。
色やフォルムを鮮やかにイメージできた、みなさんの「幸せのカタチ」には、きっと光が当たっているはず。
実は、影ぼうしがくっついている方が、むしろそれは、自然な状態なのかもしれないですね。
まだ、これが足りないから、この問題が解決してないから・・・。と幸せをなかなか身近に感じられなくなりがちな現在、
足りないと思っているものは、もしかしたら、幸せの影ぼうしなのかも。幸せが、イメージの世界に、フワフワと飛んで
いかないよう、地に足をつけて、しっかり見守ってくれているのかもしれませんね。
「幸せのカタチ」のイメージに、影ぼうしを付けてあげることができたら、今、側にある幸せともっと仲良くなれるかな。
==ワークショップ: こころを見つめる4つの質問!随時開催中です。==
私たちのこころに残る、いつまでも忘れられない出来事、怒りや悲しみ、そして、こころに浮かぶ想い・・・。
4つの質問が明らかにする、その感情に秘められた本当の気持ちとは?
気持ちを知る、整理することで、一歩前へと、新たな自分へと踏み出す事ができたら、素敵ですよね。
こころと向き合うあなたに、笑顔の明日をお届けする、とってもシンプルなセルフワークをご紹介します。
個人ワーク (スカイプ可) と グループワークをご用意しています。お気軽にお問い合わせください。
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読書の秋にお勧めの本、厳選36冊より-「夜と霧」
今回の、ドイツニュースダイジェストの特集は、「読書の秋にお勧めの本、厳選36冊」ですね。
おもしろそうなタイトルに魅かれて読んでいたら、ヴィクトール・フランクルの 「夜と霧」 も紹介されていました!
先々週くらいのドイツニュースダイジェストを読んでいた時、8月のAmazonランキングにも、「夜と霧」が、なんと、
第1位に選ばれていて、新しい訳が出版された訳でもないのに、突然どうしたのだろうと不思議に思っていたのですが、
NHKの「100分de名著」という番組で、取り上げられていたからなんですね~。びっくりしました。
ドイツニュースダイジェストさん、情報どうもありがとうございました。
「フランクルや、ロゴセラピーのどんな状況の中にも、希望と意味を見出す姿勢が大好き。」
ただ、ただ、それだけで、ロゴセラピーを学びに、ドイツに渡った私。
あの頃は、ロゴセラピストとして、そして心理カウンセラーとしての現在の自分までは、想像してなかったなあ。
かけがえのない仲間との出会いが会って、そして、自分にできる事を行う、瞬間、瞬間の積み重ねの先に、
今の自分が待ってくれていたんですね。
今日を、そして今を大切に。
今のみなさんは、どんな未来のみなさんへと繋がるのでしょうか。楽しみですね。
私のホームページでも、少しですが、ロゴセラピーをご紹介しています。是非、ご覧ください。
人生に悩んだ時、困難な時、フランクルの言葉は、きっとみなさんのこころを、そっと暖かく照らしてくれるはず。
もっともっと多くの方に、フランクルに親しんで頂けたら嬉しいです。
夜と霧 新版 夜と霧 旧訳版 それでも人生にイエスと言う
ヴィクトール・フランクル 著
==10月23日(火) 夜と霧や、フランクルに興味をお持ちの方集まれ!- ==
3月に、竹の会の方のご協力により、「それでも人生にイエスという」 悲しみや困難に出会ったら。
- ロゴセラピー的なこころの向き合い方」という講演をさせて頂きました。
リクエストにお応えして、もう一度同じ内容の講演を行いたいと思います。詳細は、こちら。
フランクルやロゴセラピー、そして、「夜と霧」に興味をお持ちの方には、この機会をお見逃しなく!
==子育てや職場で役立つ!性格分析のエニアグラム講座 新規参加者募集中です!==
自分をもっと知りたい、可能性を拡げたい、人間関係をより楽しくされたい方にエニアグラムの世界をご紹介します。
9つの性格は、どれも魅力的。あなたは、そして、上司・部下やお子さんはどのタイプ?一緒に性格分析を楽しみませんか?
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セミナーの詳細は過去のセミナーよりご覧になれます。
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オートノミィは奥深い
「じりつ」という言葉を聞いて、心に浮かぶのは、どんなイメージでしょう。
- 生活面で、一人暮らし
- メンタル面で、自分で意思決定ができること
- 経済面で、生活の基盤を自分で築けること
- 仕事を、一人で回せるようになること ...etc.
いろいろなイメージがありますよね。
漢字にしても、「自立」と「自律」 、それぞれで意味が違います。
「自立」・・・他への従属から離れて独り立ちすること。
「自律」・・・他からの支配・制約などを受けずに、自分自身で立てた規範に従って行動すること。
まず、誰もが求められるのは、自分一人の力で立てるようになる、「自立」 self-standing(自力で立つことのできる)。
でも、これだと、もしかすると、自己完結型!? 自分一人の世界の中だけで、満足してしまう可能性がありますよね。
そこで、求められるのが、「自律」 self-directing(自分で方向付けできる)です。
即ち、自分の価値観や自ら定めたルールに基づき、自分をコントロールしながら、且つ、周囲の気持ちやニーズも理解して、
想いを組み込んであげる能力。自立+セルフコントロール+協調性=自律といった感じでしょうか。
賢慮力が問われるんですね。
カントの道徳哲学では、Autonomie(自律)を、次のように定義しています。
「感性の自然的欲望などに拘束されず、自らの意志によって普遍的道徳法則を立て、これに従うこと」
カントは、言います。自由に行動することは、自律的に行動することである。
ここでいう自由とは、思い通りになんでもできる!ということではなく、もっと、厳格で厳しい概念なんですね。
欲求や衝動を超えて、自由意志を尊重するところが、なんだか、フランクルの言う自由の概念に似ていますね。
自立と自律、そして、自由。共通するのは、自らが主体であるということ。なんとも、奥深いテーマです。
==自由の概念や、フランクルに興味をお持ちの方集まれ!- ==
9月に、3月に行った講演、「それでも人生にイエスという」 悲しみや困難に出会ったら。- ロゴセラピー的なこころの向き合い方」
をもう一度行う予定です。講演の詳細は、こちら。ロゴセラピーや、「夜と霧」に興味をお持ちの方には、この機会をお見逃しなく!
ご興味を持たれた方は、まずは、先約エントリー。開催日が決定次第、ご連絡申し上げます。
==子育てにもお役立ち!性格分析のエニアグラム講座 午前のコース、新規参加者募集中です!==
夏休み明けに、エニアグラム講座(子育て編)の新規グループをスタートしたいと思います。
9つの性格は、どれも魅力的。あなたは、そして、お子さんはどのタイプ?一緒に性格分析を楽しみませんか?
ご興味を持たれた方は、まずは、先約エントリー。開催が決定次第、ご連絡申し上げます。
セミナーの詳細は過去のセミナーよりご覧になれます。
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幸せの扉はどっちに開く?
幸せの扉ってどっちに開くか、みなさんご存知ですか?
まず、幸せの扉ってどんな扉なんでしょう。ちょっと、思い浮かべてみてくださいね。
きっと、人それぞれ違いますよね。
たぶん、いろんな色、大きさ、材質、そして、さまざまな形の扉があると思います。
ただ、「死に至る病」で有名な実存主義の哲学者、キェルケゴールの主張が正しければ、恐らく共通点があると思うのです。
それは・・・・、取っ手がない!
だから、私たちは、幸せになりたいなあと思うと、幸せの扉を開けようとして、一生懸命その扉を押してしまうのですが、
扉はなかなか開きません。なぜなら、幸せの扉は、外に向かって開くから。
よ~く注意して扉を見てみると、「引く」 という文字が書いてあることでしょう。
でも、取っ手がないのだから、引けませんよね。
では、とりあえず、幸せの扉を開けることは、一先ず忘れてしまいましょう。
私達が、今、目の前にあるもの、今為すべきことに集中している時、幸せの扉はやっと、外からの圧力に開放されて、
自然と外向きに、私達を出迎えてくれるように開くんですって。
扉の向こうには、今、自分が集中して行っていた事を通じて、初めて実現できた幸せが出迎えてくれるはずです。
もしかしたら、それは、扉を一生懸命押していた自分が思い描いていたのとは、ちょっと形を変えた幸せかもしれませんが、
今の自分なら、きっと、その幸せを心地よく感じられるはず。
まずは、最初の一歩から、今、出来ることを始めて、幸せの扉を開けてみませんか?
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小さな一歩が運んだ偶然 - シンクロニシティ-
最近、自分なりに、新しいことを少し始めてみました。
新しいことというよりは、むしろ、「また始めた」という表現の方が正しいでしょうか。
例えば、昔の友人にコンタクトしたり、昔好きだったことを、また新たに始めてみたり。
すると、不思議なことが起こり始めました。
全く別々のことなのに、それぞれに、意外な共通点があって、縁というか繋がっていくんです。
例えるならば、まるで、あとちょっとで完成するジグソーパズルのピースが、何かをきっかけに、次々とはまっていくような感覚です。
ユングのシンクロニシティ (意味のある偶然)みたいで、不思議な感じです。
ちょっと人生に変化を望む時、新たな風を取り入れたい時、新規のものを取り入れるのも1案ですが、過去から何かひとつ取り出して、
また始めてみるのも、 おすすめです。昔やっていたことなら、気軽に一歩を踏み出せますし、少し、過去の自分とも再会できますよ。
一番驚いたのは、友人が先日貸してくれた本。
おもしろくない訳ではないのに、なかなか内容に入り込めず、なぜか、作者の意図や訴えたいこと、プロットに意識が向いてしまい、
小説を味わうというよりも、分析しながら読んでしまうという、大変不思議な本でした。
理由が分からないままに、2巻目を読んでいたら、ぽろっと、目からウロコが・・・。あっという間にその謎が解けました。
なんと、主人公の奥さんの一番の愛読書がヴィクトール・フランクルの「夜と霧」。
ヴィクトール・フランクルは、私が学んだロゴセラピーの創始者です。
思い起こせば、エピソードの隅々に、創造価値や態度価値が満載だった。笑
友人は、私がロゴセラピストであることを知っていて、この本を貸してくれたのか、それとも、これも最近の偶然の一致なのか!?
今度会ったら、ぜひ聞いてみたいと思います。
もし、ロゴセラピーを少しご存知の方は、1度目は、たっぷり小説の世界を味わって、2度目は、体験価値、創造価値、態度価値に
着目しながら読んでみるのもおもしろいかもしれません。本のタイトルは、「「神様のカルテ 1・2」 です。
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「ロゴセラピー」と「ロゴペディ」
私が、「ロゴセラピーという心理カウンセリングをご提供しています」
と自己紹介すると、ほぼ、必ずと言っていいほど、
「ああ、ロゴペディ(言語聴覚療法)ね。あの、言葉のセラピーの・・・。」
というお返事が戻ってきます。
日本語で、心理カウンセリングと続けても、「ロゴセラピー」と聞いた瞬間にインスピレーションした「ロゴペディ」に、
どうしても意識は向かってしまうんです。なんだか、人の意識ってふしぎで、おもしろいですよね。
さて、ロゴペディというのは、言語療法のことです。言語聴覚士さんのことをロゴペーデと呼びます。発音が比較的
しやすい日本語では、子供たちが言語聴覚士さ んのところへ通って、発音の練習をするというのはあまり耳にしませんが、
ドイツ語は、ネイティブの子供たちにも発音しにくいようで、発音や渇舌があまり良 くないなあという子供たちが、週に1回くらい
の頻度で、言語聴覚士さんのところへ通って、いろいろな遊びやゲームをしたりしながら、言葉の練習することは、普通によくあります。
ドイツ語を勉強されて、「r」や「sch」の発音の壁が、目の前にたちはだかった~という経験をされた方、ご安心ください。
ドイツ語の発音は、ネイティブにも難しいのです!(←少し、自分を、勇気づけてます。)
話は元に戻りますが、じゃあ、「心理カウンセリングをご提供しています」とだけ言えば、100%の確立で、
「ああ、カウンセラーをされているんですね。」というお返事がいただけるのではと思われた方。
実は私、「いえいえ、ロゴセラピーというのは、・・・。」とロゴセラピーをご紹介できる機会が嬉しいんです。
だから、ロゴペディと間違えても、みなさんお気になさらないでくださいね。
私は、心の中で、しっかりとガッツポーズをしていますから。笑
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ド イツにお住まいの日本人の方から、日本語を話せる言語療法士さんの元へ、お子さんを通わせたいというお話を、よく伺います。
私も探してみましたが、ドイ ツ、欧州で活躍される日本人の言語療法士さんには、まだ出会えていません。もし、どなたかご存知の方、
或いは、日本にお住まいの言語聴覚士さんで、スカイ プ等でも大丈夫だよと言ってくださる方がおられましたら、ご連絡いただけると
嬉しいです。
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