Facebook

×

警告

JUser: :_load: 次のIDのユーザを読み込めませんでした: 42
火, 08 5月 2012 18:46

犯罪のよこがお - たまにはドイツミステリー!

今日は、ご好評頂いているエニアグラム講座、入門編の追加講座でした。
ご参加頂いた皆様、どうもありがとうございました!

その講座の際に、"9人が同じ条件下で、口々に「不安だわ~」と言っている場合、一見、皆が同じ不安を抱えているように
感じてしまいますが、各々が感じてい る不安は、実は "別物" であり、9つのタイプが心配や不安を覚える原因は様々なんですよ"
とお話しました。そのコメントをしながら、ふと頭に浮かんだ本。(←決して、セミナーに集中していなかった訳ではありません!)

「犯罪」
 フェルディナント・フォン・シーラッハ です。

たった200ページ余りに、11作のさまざまな形の犯罪が、短編集として納められています。
著者のシーラッハさんは、ベルリンで活躍する、現役の刑事事件弁護士さん。彼の書く文章は、極めて簡潔でシンプル。
淡々としていて、無駄な装飾がないからこそ、目の前に鮮やかに拡がってくる世界観は、まさに圧巻です。
事実に基づいているらしいのですが、どこまでが実話で、どこからがフィクションなのか!

ここに収められたお話を読んでいる間は、人々を、事件を起こしてしまった「犯罪者」というフィルターを通じてではなく、
犯罪を犯してしまった「人間」として、その人の人生の物語に、寄り添うことができるでしょう。

また、エピグラフとして添えられている、ハイゼルベルグの言葉が印象的です。

     私たちが物語ることができる現実は、現実そのものではない。
     ヴェルナー・K・ハイゼルベルグ

ニュー スを聞いて、事件を理解した"つもり"になること、事件を起こした人、法を犯した人=「犯罪者」と一つのくくりで見てしまうことは
簡単ですが、このバラエティ豊かな11種類の物語は、普段、私達が見慣れている犯罪の正面を向いた顔のみではなく、そのよこがお
を垣間見せてくれます。そのよこがおは、見慣れた顔とは、また違った印象を届けてくれること、そして、当事者にしか分からない真実
が存在することを気づかせてくれます。犯罪は、私達の周りにも、常に紙一重の可能性で存在していることも・・・。

「犯罪」は、昨年読んで印象に残ったお勧め本です。
毎年ついつい、おもしろ本を探して、発表をチェックしてしまうこのミス2012年の海外部門でも、第2位に選ばれていました。
もし、機会があったら、皆さんも手にとって読んでみてくださいね。感想、お待ちしています。

"Tipp" - すべてのお話にさりげなく登場する "りんご" 探しもお忘れなく!
        収録作品「ハリネズミ」は、少し難しいですよ~。

                 
犯罪                                         Verbrechen: Stories

 

= おしらせ=
エニアグラム講座は、ご希望に応じ、随時開催致しております。
ご興味を持たれた方は、お気軽にお問い合わせください。詳細・お申し込みはこちら

 

このコラムへのコメントや、過去のコラムの閲覧は、Sinn CounselingFacebookページまで!

にほんブログ村 海外生活ブログ ドイツ情報へ   フランクフルト生活情報

Last modified on 火, 18 9月 2012 14:42
当ウェブサイトは、ページナビゲーション、言語管理およびその他の機能を最適かつ確実に提供できるようクッキーを使用しています。当ウェブサイトを閲覧された時点で、当ウェブサイトがご使用のデバイスに上記のCookieを配布することに同意されたものとみなします。